ガーシュイン/ラプソディー・イン・ブルー
せんなん堂です。
ジョージ・ガーシュイン(1898~1937)は、アメリカの作曲家です。
はじめは、お兄さんと組んで、ミュージカルなどのポピュラーソングを数多く作っていましたが、満を持して管弦楽曲を書いたのが、この『ラプソディー・イン・ブルー』です。
ガーシュインが『ラプソディー・イン・ブルー』を作曲した時には、管弦楽法などよくわからなかったらしいのですが、専門家の手を借りながら作り上げたそうで、これまで慣れ親しんでいたジャズとクラシックを見事に癒合させた名曲です。
出だしクラリネットソロのグリッサンドが、なんとも物憂げで、かっこいいです。
中盤部のメロディーは有名ですね。
ニューヨークで生まれ育った彼の、洗練された感覚が見事に表現されています。
ガーシュインのエピソードで、いい話があります。
ガーシュインは、『ラプソディー・イン・ブルー』作曲以降も、独学でオーケストレーションで習得しつつ、管弦楽曲を作りました。
そのころにはすでに、ミュージカルやポピューラー音楽など数多く書く人気作曲家でした。
しかし、彼は、本格的にオーケストレーションを習おうと思い、ストラビンスキーやラヴェルに教えを請うたそうです。
ところが、そんな彼に、ラヴェルは次のように言ったと伝えられています。
「君は、既に一流のガーシュウィンだ。二流のラヴェルになる必要はない。」
話は変わって、”東急ジルベスターコンサート”というのが、大晦日から年明けにかけて行われます。
テレビ東京系列では、生中継されます。
この演奏会の目玉は、カウントダウン演奏、というか、曲が終わると同時に新年を迎える企画です。
指揮者、演奏者はたいへんでしょうね。
時報に合わせて、果たして曲を終えることができるのか、不自然に曲のスピードが変わってもカッコ悪いし・・。
新年が近づくにつれ、見ているほうもハラハラドキドキしてきます。
2008年~2009年は、『ラプソディー・イン・ブルー』でした。
「ラプソディー・イン・ブルー」東急ジルベスターコンサート2008-2009
普通に演奏するだけでも大変なのに、アドリブが過ぎる小曽根真さんのジャズピアノあり、舞台ではバレリーナが踊っているし、指揮者の力だけで演奏時間をコントロールしていくのは至難の業でしょう。
果たして結果は・・・。
さすが、プロたちの仕事、って感じです。
『ラプソディー・イン・ブルー』ですが、演奏会やCDでは、指揮者がピアノ演奏もやるという、いわゆる「弾き振り」をしていることがあります。
このCDに収録されている曲全部のピアノパートは、指揮者のジェームズ・レヴァインが演奏しているそうで、見事な演奏です。